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今月のひとこと

駅での秘かな楽しみ

 毎日の通勤時に、ホームで電車を待つ時間での私の秘かな楽しみが二つあります。

 駅のホームで待っていると、自動放送で「一番ホームに列車が入ってきます・・・」をよく耳にしますが、その前のチャイムとして心地よい、流れるようなメロディーが流れているのを記憶している人もいるのではないでしょうか。

  これは、海外の空港の アナウンスで「アテンション、プリーズ!」という放送の前のチャイムが流れますが、以前これを初めて聞いたとき、周りの雰囲気にあった風の流れの様なメロディーにいたく感激したことがありました。なんとか鉄道の駅にも同じようなチャイム(接近)を作りたいと思い立ち、長さやメロディーのイメージを指定した上である音楽家に作ってもらい、これを一部線区の自動放送のROMに組込んだのが最初でした。その後、 徐々に関東のエリアに導入され、運行管理システム(ATOS)が平成8年位から導入された時に、中央から自動放送の音声が送られるのと同時に接近メロディーも送られる仕組みとなり、ほぼ首都圏全駅に一気に普及しました。25年後の今でも朝夕の忙しい通勤客の心を和ましてくれているようで、大変に気持ちよく通勤させてもらっています。

 もう一つは、各駅に必ずあるホームの大時計です。グリーンの色調でスリムな、ほど良い明るさなので覚えている人も多いかと思います。これも30年近く変わらないデザインで、今に至っています。
 以前は丸型の分厚い時計で、蛍光灯もよく切れて醜態をさらしているという代物でした。これを解消したいと思考錯誤の末に、なんとか蛍光灯レスの時計でスマートなものが出来ないかと時計メーカに声をかけて試作品を作ってもらい、上野と東京駅で試行し、お客からのアンケートをとったりして改良を加えて半年掛かりで完成しました。その後、東日本管内に広まったというのが経緯です。
 この時計は優れた仕掛けがあり、時計のグリーン色の背盤から周りの太陽光や蛍光を拾い集めて、時計の数字の文字板から光が放出されるという単純な構造になっています。内部に蛍光灯のような発光体などを使っていないため故障がなく、電気代も一切かからないというものです。 直射日光でも月の光でも周囲に調和して光り、 明る過ぎず暗すぎず、心和む色合いとなっています。
 今ではJRだけでなく、地下鉄や私鉄などのほとんどの駅に導入されていて、九州から北海道まで全国どこの駅にも普及しているので、この時計を発見しては、ここにもあったのかと驚いています。

 駅を通過する多勢の人は、ほとんど誰も意識することはないと思いますが、この種のもので25年以上も同じ音色や形式のものが続いていることを考えると、目立つデザインよりも万人に親しまれるようなシンプルなもので、 メンテナンスが不要かつ低コストという点が、広く普及し継続している背景かと思っています。

 規格・標準化やトップダウン式の強制より、皆がいいと思うものは自然と普及するという一つの事例かと思います。

社長 今野信三

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